高周波熱凝固とパルスRF療法

ペインクリニックとは?

局所麻酔薬などを注射する神経ブロックを行っても、すぐに痛みが戻ってしまう場合、次の段階として高周波熱凝固法、もしくはパルスRF療法を行っております。高周波熱凝固とは針先から高周波電流を流し、米粒程度の範囲を80℃程度の熱で凝固して痛みの信号を遮断するものです。熱で凝固するといっても治療前に麻酔をする為、治療中は痛みを伴いません。また、遮断された神経が再生するまで効果が続きます。人や患部にもよりますが平均半年くらいの効果が期待できます。高周波熱凝固法は三叉神経痛、肋間神経痛、慢性頚部痛、慢性腰痛などに使用します。パルスRF療法は針先から高周波電流を間歇的に神経に流し治療を行うものです。42℃以下で治療を行う事から副作用等が少なく、優しい治療です。また低温のため運動神経を含んだ神経の治療も可能なことからいろいろな神経ブロックに応用されております。パルスRF療法は変形性腰椎症、すべり症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、圧迫骨折などの下肢疼痛に使用します。

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三叉神経高周波熱凝固法

三叉神経とは、脳の幹部から3本に分かれている神経で、第1枝(眼神経)、第2枝(上顎神経)、第3枝(下顎神経)から成り立っております。三叉神経痛の発症の原因は解明されておりませんでしたが、現在では神経周囲の動脈硬化をおこした血管が神経を圧迫して起こるケースが多いと考えられています。
発症時期としては、春先や秋口の季節の変わり目に多く発症します。三叉神経痛は『痛みの王様』といわれており、発作が起こると顔に電流が走るような激痛が生じます。大正時代には痛みの為に食事をする気力もなくしてしまい、餓死した人もいたほどです。
当院ではまず局所麻酔薬を使った三叉神経ブロックで痛みを取り、長期に渡り除痛できない場合に高周波熱凝固による三叉神経のブロックを施行します。

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神経根パルスRF法

神経の根元の周囲に薬液を注入する神経ブロックが神経根ブロックです。主に変形性腰椎症、すべり症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、圧迫骨折などの治療の際に行います。
神経根を選択的にブロックすることで痛みを取ることはもちろん、筋肉をゆるめ、炎症を緩和し、血流を改善して痛みの原因物質を洗い流します。痛みが取れている間に、人の自然の治癒力を利用して疾患を治すのが狙いです。
また、その際の痛みがとれる部位、感覚が低下する部位、造影像から原因となっている神経の診断が可能となっていて検査としての役割もあるため、一石二鳥の治療となっております。神経根ブロックで治療効果が一時的であった場合、次の段階として神経根パルスRF療法を行っております。
腰痛、足のしびれ、痛みで悩んでいるが、手術はしたくないという方は、是非当院へご相談下さい。

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腰椎後枝内側枝高周波熱凝固法

首、腰、背中の痛みの原因の一つに、椎間関節(背骨の関節)由来の痛みがあります。痛みの特徴としては、同一姿勢でいると痛みが悪化し、姿勢を変えることにより痛みが軽減する。また、朝起床時に痛みが発生する場合も多く、動いていいるうちに痛みが軽減するというものです。症状が悪化すると、周りの神経にも影響を及ぼし、背中だけでなく、お尻や太ももまで痛みが広がる場合があります。当院では、まずは椎間関節に局所麻酔薬にて注射して(椎間関節ブロック)痛みを軽減し、筋肉をゆるめ、炎症を緩和し、血流を改善して痛みの原因物質を洗い流す治療を行います。椎間関節ブロックで効果がうすい場合は、次の段階として後枝内側枝高周波熱凝固法を行っております。

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腰部交感神経節高周波熱凝固法

交感神経とは自律神経の一つであり、体の機能を調整する働きを持っております。腰部交感神経節が働くと、下肢の血管が収縮して血流が悪くなり、痛みも伴いようになります。 交感神経節ブロックは、その神経節に直接局所麻酔薬を注射することにより、交感神経の働きを抑え、下肢の血管を拡張し、血流を上昇させる治療です。
当院では、上記のように局所麻酔薬を使用するブロックをおこなっており、効果が長続きしない場合には、高周波熱凝固による腰部交感神経節高周波熱凝固法も行っております。
主な疾患対象としては、腰部脊柱管狭窄症、閉塞性動脈硬化症、バージャー病、糖尿病性神経障害および壊疽、帯状疱疹後神経痛、反射性交感神経性ジストロフィー(交感神経が正常に作動しなくなる事によって起こる疼痛反射。軽度の外傷で下肢の疼痛が長続きしたりします。)が挙げられます。

高周波熱凝固とパルスRF療法を実際に施行してみると理論的には除痛できないであろう病態に著効する事が多々あります。この治療法は単に神経を熱で凝固している、通電しているだけでなく我々が想像もしていない部位に作用していることを感じます。この治療法が効果的な病態がますます増えていくものと信じております。

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