膝の痛み(変形性膝関節症)の治療

変形性膝関節症とは

膝関節のクッションである軟骨がすり減ったり、太ももの筋力が低下することにより、膝の関節に炎症が起きたり、関節が変形したりして痛みが生じる病気です。
一度発病したら若いころのような膝に戻すことはできませんが、適切な治療を受けることにより症状の進行を遅らせ、普通に日常生活を送ることができます。
また、筋力トレーニングやストレッチなどの自宅療法が非常に有効な疾患です。

変形性膝関節症の治療法

①薬物療法(注射、飲み薬、湿布など)、②電気・温熱療法、③運動療法 の3つが基本となります。

日常生活の注意点

①可動域の維持、②筋力の維持、③運動習慣

運動療法

1.運動療法の目的
  • 筋力をつけることで、関節への負担を減らす
    (「痛み→安静→大腿四頭筋の萎縮→膝関節への負担→痛み」という悪循環を断ち切ります)
  • 関節内の組織の新陳代謝を良くする(関節軟骨が再生するのを助ける)
  • 関節の動きをよくし、膝が完全に曲がりきらない状態や、伸びきらない状態を防ぐ
  • 体重をコントロールし、関節への負担を減らす
2.運動療法のいろいろ
ストレッチ、筋力トレーニング、エアロバイク、水中ウォーキングなど
3.運動療法の行い方
  • 膝外側のこわばりをとる(腸脛靱帯のすべりを改善する)
  • ストレッチ ~ 太ももの前面と後面(大腿四頭筋、ハムストリング)
  • 筋力トレーニング
    10~15回×1日2セット行います
    ただし、膝に水が溜まっている場合は運動を中止し、薬物療法・電気治療を受けてください。
    ○大腿四頭筋(太ももの前面) ~ 枕つぶし、レッグエクステンション
    ○ハムストリング(太ももの後面) ~ ヒップリフト、スタンディングレッグカール
    ○内転筋(太ももの内側) ~ アダクションウィズボール
    ○大腿四頭筋、ハムストリング、殿筋 ~ ランジ

膝に悪い日常習慣

  • 正座
  • とんび座り(ぺちゃんこ座り)~ 正座するときに両方の足が開きW形になる座り方
  • 内股 ~ 膝が内方に向くため、膝のねじれが強くなってしまう
    →つま先と膝を同じ方向に向けて運動するよう心掛ける

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